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低血糖症の3タイプ

血糖値の調節がうまくいかず、安定した血糖値の変化が保てないのが低血糖症。イライラや不安感、集中力の減退、夜中に目が覚める等々が低血糖症の主な症状です。そのため、うつや不安障害の診断が下されてしまうことが多いのです。

血液中のブドウ糖の濃度を示す血糖値は通常、ホルモンで調整されて一定の範囲に収まってしまいます。濃度が高くなると膵臓からインスリンが分泌され、濃度を薄めて血糖値を下げ、逆に濃度が低くなるとアドレナリンやノルアドレナリン、コルチゾールといったホルモンが働いて、濃度を上げるわけです。

ブドウ糖は脳のエネルギー源ですから、血糖値が安定していれば脳へのエネルギーも安定して供給されることになります。

血糖値は食後ゆるやかに上がり、その後ゆるやかに下がって、3~4時間後には空腹時とほぼ同じ数値になるというのが正常な変化です。重要なのは空腹時の数値より下がり過ぎないことです。

ところが、糖質の摂りすぎによって調整機能に不具合が起こると、食後しばらくして血糖値が下がってきているときに、大量にインスリンが分泌されてしまい、それに反応して血糖値を上げるホルモンも放出されてしまいます。その結果、自律神経が乱れ、心にも身体にもさまざまな症状があらわれることになります。

タイプ1:反応性低血糖症

反応性低血糖症は、食後に急激に血糖値が上がり、ピークに達すると急激に下がるのが特徴です。3~4時間後には空腹時の数値の50%にまで低下してしまうこともあります。

血糖値が急低下すると、血糖値を上げるためにたくさんのホルモンが放出されます。どのホルモンが作用するかにもよりますが、心身にさまざまな変調をもたらします。興奮系のアドレナリン、ノルアドレナリンが大量放出されると、動悸や手足のしびれ、筋肉のこわばり、頭痛、精神面ではイライラや不安感、恐怖心などがあらわれます。

また、血糖値が下がりすぎると、エネルギー源として脳に供給されるブドウ糖が不足してしまうため、集中力が落ちたり、強い眠気に襲われたりもします。

インスリンには脂肪を合成するという働きがあります。したがって、反応性低血糖症では、インスリンの分泌が遅れ、かつ大量に分泌されるため、大量に分泌されたインスリンにより脂肪も多く合成されやすくなります。つまり太りやすくなるわけです。食事量は増えていないのに「太ってきた」という人は、反応性低血糖症の可能性があります。

タイプ2:無反応性低血糖症

無反応性低血糖症は、食事をとった後も血糖値が上がらないのが特徴です。10~30代前半の人に多く見られますが、血糖値が上がらないため、脳や筋肉などエネルギーを必要とする身体の部分に十分なブドウ糖を供給することができません。

インスリンは頻繁に分泌されたり、分泌されなかったりを繰り返します。

無反応性低血糖症の人は、疲労感が強く、常に体のだるさを感じています。朝になってもなかなかベッドから起き上がることができず、仕事や学校に行くのも億劫になるといったことにもなります。起立性調節障害の症状と酷似しているため、誤審されることもしばしばあります。

エネルギーを多く必要とする脳がエネルギー不足になっているわけなので、当然、思考力は低下します。やる気が感じられず、動きも緩慢なため、怠けていると誤解されがちですが、実は無反応性低血糖症だったということがあります。

タイプ3:乱高下型低血糖症

乱高下型低血糖症は、血糖値が上がったり下がったりを繰り返すのが特徴です。脳へのエネルギー供給が極めて不安定ですから、心にもそのままの変化があらわれます。

例えば、さっきまでニコニコと明るくしていたのに、突然、表情が険しくなったり、メソメソしていると思ったら、次の瞬間には笑い出したりといったように、感情も血糖値同様に乱高下します。

また、血糖値が急激に下がるのに備えて、常に交感神経が緊張状態を強いられ、交感神経をコントロールするホルモンがたくさん分泌されます。脳内の神経伝達物質では、ノルアドレナリンの数値が高くなっていることが多いです。

低血糖症は他の病気と誤診されやすい

低血糖症であらわれる症状は、うつ病、自律神経失調症、起立性調節障害などの症状と極めて似通っています。そのため、食生活や栄養のトラブルである低血糖症が、うつ病や起立性調節障害、自律神経失調症、慢性疲労症候群、連日性慢性頭痛などと診断されてしまうケースが非常に多いのです。

症状や血圧だけを判定材料に診断される場合は、低血糖症とはみられません。本来なら、食生活の改善といった栄養面からアプローチしなければならないケースで、薬漬けにされてしまうことの弊害は甚大ではないでしょうか。

⇒ 起立性調節障害について


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