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鉄欠乏というと、多くの人は貧血を思い浮かべるのではないでしょうか。しかし実は、鉄は脳の神経伝達物質の合成にも深くかかわっています。神経伝達物質はいくつもの合成プロセスを経て作られますが、主に鉄を必要とするのは合成プロセスの初期段階です。
鉄欠乏になると、神経伝達物質の合成がうまく行われず、さまざまな精神症状があらわれてきます。
例えば、ちょっとしたことでクヨクヨと思い悩んでしまったり、憂鬱な気分が長く続いたりしますし、睡眠のリズムが乱れて、寝起きが悪くなったり、夜中に目が覚めるといったことも生じてきます。
いうまでもなく、これらは鬱病や自律神経失調症などでよくみられる症状です。そこで、鉄欠乏の人なのに、鬱病や自律神経失調症、起立性調節障害などと誤診されるケースが出てくるのです。
鉄は酸素を運ぶ役割を担っていますから、欠乏すると酸素の供給が行われず、いわゆる酸欠となって、疲れやすい、筋力が落ちる、めまいがする、立ち眩みがするといったことにもなるのです。
また、鉄はコラーゲンの再合成にもかかわっていて、その欠乏はコラーゲン不足を引き起こしたり、身体の節々が痛くなったり、肌や髪、爪の質の低下にもつながったりします。
血管の壁もコラーゲンが材料ですから、これらが弱くなり、アザができやくなったり、歯茎から出血しやすくなったりもします。
美容の面でいえば、シミができやすくなるのも鉄欠乏のサインです。このように鉄の役割は重要ですが、現代の人は総じて深刻な鉄欠乏に陥っています。
特に生理のある女性は、1ヵ月間に30mgの鉄が生理で失われるのに対し、一日の鉄の平均摂取量は1mg強ですから、計算上は生理の出血だけで使い果たしてしまっていることになります。
我々は積極的に鉄を多く含んだレバーや赤身の肉を摂取する必要があるのですが、健康ブームなどでの間違った認識で、肉が敬遠される傾向があります。鉄を多く摂取するためにも、肉類もある程度は摂取するようにした方が良いです。
加えて、「貯蔵鉄」についても知っておいた方がよいです。
鉄のほぼ3分の2は赤血球のヘモグロビンにありますが、残りの大部分は貯蔵鉄(フェリチン)として、肝臓などにストックされていて、必要に応じて使われているのです。この貯蔵鉄が減っている状態でも、めまいや立ち眩み、頭痛などの鉄欠乏と同じ症状が起こります。
貯蔵鉄が常にストックされていることが大切ですが、通常の血液検査には貯蔵鉄の状態を調べる項目はありません。ですので、普段から鉄を多く含む食べ物を摂取する食生活に見直してみることをおすすめします。
鉄はホウレンソウやヒジキ、プルーンなどに含まれるいわれますが、残念ながら、鉄はそもそも身体に吸収されにくいという特性をもっています。そのため、量を摂ることよりも、吸収率を考えて摂取する必要があります。
鉄分には「非ヘム鉄」「ヘム鉄」があります。
「非ヘム鉄」はヒジキやホウレンソウに代表される植物性のものであり、「ヘム鉄」は赤身の肉、豚や牛や鶏のレバー、ウナギやアサリ、シジミなどの動物性のものに多く含まれます。そして、吸収率が高いのは、圧倒的に「ヘム鉄」なのです。
吸収率の割合は、ヘム鉄は非ヘム鉄の5~10倍といわれています。ですので、鉄分をとるのであれば、ヘム鉄が良いのです。
また、お茶ヤコーヒーに含まれるタンニン、玄米や野菜、イモ類に含まれる食物繊維を一緒に食すと、非ヘム鉄の吸収が食物繊維の吸収に妨げられてしまうのです。そして、身体に吸収されずに排泄されてしまうのです。
そう考えると、やはりダイレクトに身体に吸収される「ヘム鉄」の方が効率が良いわけです。是非、レバーや赤身肉、魚介類などの動物性の食材を選ぶのがベストです。
男性に起こりやすいのが亜鉛欠乏症です。これは、食生活に深いかかわりがあります。男性は女性に比べてアルコールの摂取量が多く、食事も外食や加工食品に偏る傾向にあります。
亜鉛は精子の生成に多く必要とされます。さらにアルコールを分解する際にも使われるので、アルコールの摂取量が多ければ多いほど、それだけ体内の亜鉛も消費されてしまうのです。
また、加工食品は亜鉛の含有量が少ないため、十分な量を身体に取り入れることができません。
典型的なのが単身赴任の男性です。毎日のようにお酒を飲み、食事はレトルトやインスタント食品、冷凍食品。これでは亜鉛欠乏症になるのも当然です。
ちなみに、牡蠣などに多く含まれる亜鉛は、抗ストレス物質を脳内に作る上でなくてはならないミネラルですが、インスタント食品を食べ続けると、亜鉛が吸収されにくい身体になってしまうと言われます。
インスタント食品には「フィチン」という物質が多く含まれ、この物質が体内に亜鉛を吸収する前に亜鉛と結合してしまうため、亜鉛が体内に吸収されにくくなってしまうのです。
実際、単身赴任して3ヵ月後にうつ症状が出てきた男性が、検査してみると、重度の亜鉛欠乏になっていたというケースもあります。
亜鉛と鉄が含まれている食品は共通するため、その食品を摂取しなければ、亜鉛欠乏症と鉄欠乏症が同時に起こりやすいというのも特徴といえます。
亜鉛欠乏の症状で代表的なものが、味覚障害です。亜鉛が欠乏すると、次第に濃い味を好むようになり、症状が進むと全く味を感じなくなります。うつの人にも同様の訴えがあり、当然、亜鉛の欠乏が疑われます。
また、免疫力が低下して風邪をひきやすくなったり、肌がカサカサに荒れるなどの皮膚トラブルに見舞われやすくなるのも、亜鉛欠乏を示すサインです。アトピー性皮膚炎の人は亜鉛欠乏症を患っている場合が多くみられます。傷の治りが遅い、傷跡が残るといったことも起こります。
爪に白い斑点がみられるのも亜鉛欠乏症の特徴です。
亜鉛はホルモンともかかわりがあります。成長期に亜鉛が不足すると、身長が伸びなかったりしますし、男性では男性ホルモンの合成や精子の形成が悪く、意欲がなくなったり、性欲が減退するということにもなります。
亜鉛の欠乏は低血糖症ともかかわりがあります。
亜鉛は血糖値を下げるインスリンの分泌を調整する役割を果たしています。そのため、亜鉛が不足すると、調整機能に支障をきたしたり、インスリンの出が悪くなったり、逆に大量に出過ぎたりするのです。それが低血糖症を招く結果になるのは当然のことといえます。
インスリンは本来、血糖値の上昇とタイミングを合わせて分泌されるのですが、亜鉛の欠乏はそのタイミングを狂わせたりもするのです。その結果、血糖値が不安定になり、低血糖症につながっていきます。
また、亜鉛が不足して血糖値の調整がうまくいかなくなると、食欲のコントロールにも狂いが生じます。摂食障害に悩む人の多くに、亜鉛欠乏症のサインが現れているというデータも報告されています。
亜鉛は老若男女問わず必要な栄養素であり、酵素の成分として、体内の様々な細胞の活性化にかかわっています。身体の酸化を防いだり、低血糖症や糖尿病を予防したり、アレルギーを抑制したり、味覚や視覚、嗅覚を正常にしたり、食欲をコントロールします。
また、皮膚を守り、火傷やケガの回復を促し、脱毛を防ぎ、爪を丈夫にします。
男性では前立腺障害を防ぎ、精力増強。女性では、妊娠を維持し、子供では、成長を促します。
亜鉛を多く含む食材として、牡蠣をはじめ、牛肉、煮干、ホウレン草、豆類、等々がありますので、是非日頃から摂取するように心がけてみてはいかがでしょうか。
亜鉛は鉄分を含む食材に多く含まれていますが、インスタント食品やレトルト食品、冷凍食品、スナック等々といった加工食品には、ほとんど亜鉛が含まれていません。含まれていたとしても、ごく少量です。
また、加工食品には糖質が多く含まれています。糖質の過剰摂取は低血糖症につながるリスクがあります。
我々の食生活はより簡易な方向へ向かっていますが、人間の身体が本来求めているのは、加工食品ではなく「生きた食材」を食べることです。
ちなみに、アルコール摂取やストレス、薬物の服用などでも亜鉛は消費されてしまいますので、毎日、亜鉛や鉄分を摂取することを心がけてみてください。
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