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19世紀の半ば、右前頭部に外科手術が施されたと思われる手術痕(穴)をもつ古代ペルー人の頭蓋骨が発見されました。その手術痕は、生前に開頭されたものであるらしいのです。石器人は、耐えがたい頭痛対策として、頭に穴をあけたのではないかと考えられています。
では、なぜ頭痛は起きるのか?その原因には、脳腫瘍や慢性硬膜下血腫などの重い病気もありますが、多くは片頭痛と呼ばれる頭痛です。片頭痛のメカニズムを一言でいえば、脳の血管が腫れあがって痛くなります。
人間の脳は一皮むけば血管だらけです。その無数の血管の一部が一時的に腫れあがり、血管に絡みついている神経の繊維を刺激することで頭痛が起こります。
頭痛は大きくは、「一次性頭痛(機能性頭痛)」と「二次性頭痛(症候性頭痛)」に分けられます。
一次性頭痛は、検査をしても異常が見つからない、特定の病気を原因としない頭痛です。これが、いわゆる「頭痛持ちの頭痛」で、原因となる病気がなくても繰り返す頭痛を「慢性頭痛」と呼んでいます。
15歳以上の日本人の約40%、つまり約4000万人が慢性頭痛に悩まされているとされています。
また、1年間に片頭痛を経験する人は、日本の人口全体の8~9%、つまり約800万~900万人もの人が片頭痛で悩んでいることがわかっています。性別では、男性が約3~4%、女性が約13%で片頭痛で悩んでいます。
「片頭痛」「緊張型頭痛」「群発頭痛」などが、代表的な慢性頭痛にあたります。また、「薬の使い過ぎによる頭痛(薬物乱用頭痛)」も、一般的には慢性頭痛ととらえられています。
慢性頭痛のある人は、実際には日々頭痛に悩まされているのに、そのたびに医師にかかるほどではないと判断し、市販の鎮痛薬を服用するくらいで、痛みの強い時期をやり過ごそうとします。
また、医師のほうも患者が繰り返し起こる慢性頭痛でどれだけ悩んでいるかがわからず、脳の検査をしても何も異常が見当たらないため、放っておいても時期がくれば良くなったりもすることもあるので、深く突っ込んだ診断や治療を行っていないことも多く、軽く考えられがちです。
もちろん、慢性頭痛についての研究も進んでいるので、良い治療薬も開発されてきていますし、真剣に頭痛に対して取り組む医師も増えてきています。
二次性頭痛は、特定の病気が原因で起こる頭痛です。特に、50歳以上で初めて強い頭痛が起こった場合、二次性頭痛が疑われることがあります。二次性頭痛を起こす病気のなかには、くも膜下出血や髄膜炎、脳腫瘍など、命にかかわる危険なものもあります。
脳腫瘍やクモ膜下出血など、脳の病気による頭痛については、CTスキャンやMRI画像診断などの進歩により治療法も確立しています。
頭痛の専門医を受診すると、一般的に次のような診察や検査が行われます。
<問診>
問診票に記載されている質問に対し、自分の頭痛について記入していきます。
<血圧測定>
片頭痛の人は低血圧気味のことが多く、血圧が高い場合は薬物乱用頭痛などが疑われます。
<触診>
まぶたの上を軽く押さえて眼圧を調べたり、首筋を押さえてリンパ節の腫れなどを調べます。
<脳の画像検査>
CT検査、MRI検査、MRA検査、造影CT、脳血管造影などのいずれかの画像検査を行います。
<脳波検査>
脳の神経細胞が正常に機能しているかどうかを調べる検査を行います。
<血液検査>
甲状腺ホルモンなどのある種のホルモンの分泌異常で頭痛が悪化することもあるため、ホルモン濃度などを調べます。
日本では約840万人が片頭痛に悩んでおり、男性と比べると女性の方が4倍も多いそうです。
片頭痛は男性では20代に最も多く、女性では初潮の始まる10代頃から発症し、30代に最も多い傾向が見られます。男女とも、40代以降は片頭痛の割合が徐々に減少していきますが、それでも女性においては60代で約9%、70代で約3%の人が片頭痛に悩まされています。
15歳以上の男女において、片頭痛で悩む約74%(約620万人)の人で、片頭痛により日常生活になにかしらの支障をきたいしていることもわかっています。にもかかわらず、病院や治療院にかかっている人の割合は5%にも満たない状況です。
片頭痛は、片側あるいは両方のこめかみから目のあたりにかけて、脈を打つように「ズキンズキン」「ガンガン」と痛むことが多いですが、「ズキンズキン」とした痛みでないことも少なくありません。
痛む場所は、頭の片側が痛む人が約6割、両側が痛む人は約4割とされています。
後頭部が痛くなることもあります。
痛み出したら、約4時間~72時間続きます。さらに悪化すると吐き気や嘔吐を伴うこともあります。
片頭痛の特徴の一つに、前兆を訴える人が多いことです。頭痛が起こる30分前~数時間前に目の前がチカチカ、ギザギザと光るように感じられたり、光の波が見えたり、逆に視野の一部が見えにくくなったりもします(閃輝暗点)。閃輝暗点は5~60分間ほど続き、頭痛が起こり始めます。
また、片頭痛の予兆として、空腹感や生あくび、目眩、イライラ、手足の浮腫み、情緒不安定など、さまざまな体調の変化を感じる場合もあります。
ただ、どちらかといえば、前兆および/あるいは予兆もなく頭痛が発症する人の方が多いと思われます。
頭痛が始まると、音や光、臭いに過敏になったり、仕事や勉強、日常生活の動作にも支障をきたすようになり、辛くて寝込んだり、気分が悪くなることもあります。
片頭痛の原因はまだ医学的にはハッキリとは解明されていません。
さまざまな要因によって脳の視床下部が刺激を受けることにより、ホルモンバランスの崩れ、血液中のセロトニン(神経伝達物質の一つ)の量が変化することによる異常な血管拡張(有力説)、神経細胞の活動性異常、何らかの誘因による三叉神経周辺に炎症・・・などが起こるという説があります。
また、脳の視床下部という部位は、ホルモンの分泌や睡眠、食欲などをコントロールしているため、月経や排卵、出産や更年期、寝不足、寝過ぎ、空腹などが、片頭痛の誘因になるとも考えられています。
視床下部は自律神経もコントロールしているので、ストレスやストレスからの解放、まぶしい光、強い臭い、人混み、騒音、天候の変化、温度の変化、高い湿度、アルコールなども、片頭痛を起こす誘因になると考えられます。
たとえば、仕事が終わって一息ついたときや、家に帰って身体が温まった時に、頭重にとって変わるのが、ズキンズキンという片頭痛の痛みです。これは、それまでストレスで絞られていた血管が、ストレスから解放されたことで急激に拡張し血流が大量に押し寄せるために、拍動性の痛みを生じると考えられます。ある意味、治癒反応ともいえます。
最近では、スマホやパソコンの日常的普及により、長時間の使用で目に負荷がかかり瞬きの回数が少なくなることからドライアイ(目の乾燥)に発展し、視神経を刺激し過ぎて片頭痛を引き起こしていると考えられるケースが急増しています。
鎮痛剤(頭痛薬)は交感神経を刺激して血管を絞る作用があるため、薬を服用すれば痛みを取ることはできます。しかし、薬で血管を絞ると、血管が拡張するたびに血液がどっと流れて痛みが再発します。
つまり、薬ではいつまでたっても片頭痛を治すことはできません。加えて、薬には副作用がありますので、常用している人は何かしら他の病気も併発しているはずです。
ちなみに、歯列矯正している人も、偏頭痛を発症させている割合が高いですので、一度、歯科医と相談してみると良いかもしれません。
医療機関における片頭痛の診断基準は、「痛みが4時間~72時間続く」「頭の片側に発生」「ズキンズキンとした脈打つ痛みがある」「我慢できないほど(日常生活に支障をきたすほど)の強い痛みがある」「動くと痛みが悪化する」といったものです。
上記2つ以上あてはまると片頭痛の可能性が疑われます。
さらに「頭痛が起こると吐き気がする」および/あるいは「光や音に敏感になる」といった症状が伴うこともあります。
また「閃輝暗点(せんきあんてん)」と呼ばれ兆候で、視野の中央に稲妻のようなギザギザした光が5分~60分間ほど現れ、頭痛が閃輝暗点と共に/あるいは1時間以内に発生のであれば、片頭痛と診断されます。
病院では片頭痛に対して、一般的に薬物療法が主流です。頭痛が起こった時の痛みの軽減を図る発作時の治療、あるいは、頭痛の頻度を減らしたり、頭痛の持続時間を短縮する治療などがあります。
目の疲れや倦怠感と一緒に発症する頭痛は「緊張型頭痛」と呼ばれます。
慢性頭痛のなかで、圧倒的に多い頭痛タイプがこの緊張型頭痛です。日本では全頭痛の割合の半分以上、約2000万人いると推計されています。
緊張型頭痛も片頭痛と同様、男性よりも女性に多く見られますが、片頭痛よりは男性にも多く見られる頭痛です。
首筋から後頭部、そして、頭全体がハチマキをギューっと締め付けたような痛みが起こります。吐き気や嘔吐などは伴わず、日常生活も片頭痛ほどは支障をきたしませんが、ダラダラと痛みが続きます。緊張型頭痛も放置しておくと慢性化する可能性があります。
緊張型頭痛は、背中、肩、首、頭につながる筋肉群(側頭筋、後頚筋群、僧帽筋など)のコリやハリによって、血流が悪化し神経が刺激されることで頭痛が起こると考えられています。
筋肉が緊張すると、血行が悪くなり筋肉に老廃物がたまるため、それが周囲の神経を刺激して、締め付けられるような痛みを起こします。その原因の多くは、生活習慣が関係していると考えられます。長時間の同じ姿勢、悪い姿勢、合っていないな枕、運動不足、等々。
長時間同じ姿勢をしていることにより、筋肉が疲労しコリやハリが発生し、夕方ごろに頭痛が発症やすくなります。
枕が合っていない場合も、筋肉が張ってしまい、首の神経が圧迫されて頭痛が起こります。運動不足や悪い姿勢、精神的ストレスなども筋肉を緊張させてしまい、頭痛が発生しやすくなります。
首を回したときにフワッとした目眩が起こることもあります。
また、精神的ストレスも大きな原因の一つで、血流や痛みをコントロールする自律神経機能が正常に働かなくなるため、頭痛が起こるようになってしまいます。
その結果、筋肉が強く緊張して、「頭重」と呼ばれる鈍い痛み、頭を圧迫されるような重苦しい痛みが生じます。
緊張型頭痛は、片頭痛と症状の特徴を区別することで診断されます。
■頭の両側に起こる
■圧迫または締め付けられるような痛みがある
■我慢できる程度の痛みや、仕事や家事などを何とかできる程度の痛み
■体を動かしても痛みが悪化せず、一定の痛み
これらの2つ以上が当てはまることに加え、
■頭痛が起きても吐き気や嘔吐がない
■部屋の明かりなどの光とテレビの音が気にならない、もしくはどちらか1つのみが気になる
この両方が当てはまると、緊張型頭痛と診断されます。
厄介なのは、片頭痛と緊張型頭痛が合併して発生する頭痛です。片方の頭痛がストレスとなって、もう一方の頭痛を誘発してしまうこともあります。
例えば、運動するほうが良い緊張型頭痛と、身体を動かすと悪化する片頭痛が合併した場合、個人ではどうしようもないと途方に暮れてしまうかもしれません。この場合、医療機関では片頭痛から治療していくことが多いようです。
病院での緊張型頭痛に対する治療は、主に薬物療法で鎮痛剤が処方されます。ただ、鎮痛剤はこの症状に対して、一時的に痛みを抑える効果は出るものの、改善には至らないようです。
片頭痛や緊張型頭痛を発症させる人が、頭痛薬を服用しすぎることが原因で、かえって毎日のように頭痛が起こるようになってしまった状態を、薬の服用過多による頭痛「薬物乱用頭痛」と呼びます。
薬物乱用頭痛になる人の多くは、もともと片頭痛持ちの女性です。社会人で仕事を休めずに頭痛薬に頼ることで対処しているうちに、薬物乱用頭痛に発展してしまうケースが多くみられます。
薬を止めようと思っても、痛みから薬の服用を止められず悪循環になりやすい危険性があります。
薬物乱用頭痛の判断基準は、「ひと月に15日以上頭痛があり、頭痛薬をひと月に10日以上服用している状態が3ヵ月以上続いている」状態にあれば、薬の服用のし過ぎによる頭痛と診断されます。
ほぼ毎日頭痛があって、薬もほぼ毎日飲んでいるようであれば、薬物乱用頭痛の可能性大です。
薬物乱用頭痛の場合は、薬の服用を徐々に控える他に改善させる手段はありませんが、片頭痛や緊張型頭痛であれば、視床下部・下垂体にアプローチする頭蓋骨調整や背中や首、頭の筋肉を緩める骨格調整などで当院は対応しています。
もし、慢性の頭痛でお悩みなら、いつでもお気軽に当院までご相談ください。ただ、頭痛を整体で改善させる前に一度、二次性頭痛の可能性がないか医療機関を受診することをお勧めいたします。
ある一定の時期に、群発地震のように起こる頭痛を「群発頭痛」と呼びます。片頭痛や緊張型頭痛に比べると、最も痛い頭痛です。
片方の目の奥がえぐられるように激しく痛み、じっとしていられないくらいです。いったん頭痛が始まると15分~3時間ほどは続き、数週間~数か月の間は毎日のように痛みます。ただ、痛みの発生は一年に1~2回が一般的です。
睡眠中に起こることが多く、頭痛が始まると、痛む側の目が充血したり、涙や鼻水が出てきたり、まぶたが垂れ下がってくるなどの症状も見られることがあります。
この群発頭痛は一般的には女性よりも男性に多く、20~30代の男性に特に多いです。しかし、近年は生活習慣や職場環境の変化に伴い女性の割合も増加傾向にあります。
痛みの5分ほど前に、目のカスミや首のハリといった前兆が見られることもあります。
群発頭痛の原因は、眼の後ろを走る内頚動脈と呼ばれる血管に炎症が発生し、三叉神経を刺激するからと言われています。
なぜ炎症が発生するのかは未解明ですが、不規則な生活習慣により体内時計が狂い、自律神経が乱れ、血流が激しくなり内頚動脈を過度に拡張してしまうことで炎症を起こすのではないかと考えられています。
また、最近では、帯状疱疹ウイルスが引き金になるのではないかとも言われ始めています。
病院での群発頭痛の治療は、主に薬物療法になります。必要に血管を拡張させないよう、禁酒、禁煙、気圧の変化のあるところへ行かない、生活のリズムを整えるなどのアドバイスも受けます。
■ 注意すべき点として:
片頭痛や緊張型頭痛、群発頭痛が疑われるどの頭痛も、くも膜下出血、脳出血、脳腫瘍、髄膜炎、慢性硬膜下血腫などの可能性も十分に考えられますので、単に頭痛とは考えず、まずは病院で精密検査を受けることをオススメします。
治療においては、慢性頭痛のタイプを知ることが重要です。タイプによって治療法が違ってくるからです。
例えば、その慢性頭痛が「片頭痛」であった場合、片頭痛は脳の血管が拡がることから始まる頭痛ですから、病院では「血管拡張予防薬」が処方されます。
しかし、その血管拡張予防薬を服用している人が、実は「緊張型頭痛」であったとき、効果がでないばかりか逆効果になる恐れも生じます。緊張型頭痛の人は、ストレスで筋肉が緊張し血行も悪いことが多いので、薬で血管を収縮させる方向に働かせてしまっては、症状が改善されることはないと思います。
また、狭心症の人が血管拡張予防薬を飲み過ぎると、血管を収縮させて、ただでさえ血行が悪いのに、さらに悪影響を及ぼす恐れが生じてしまいます。
以上のことから、まずはきちんと自分の頭痛のタイプをすることが大切です。
日々悩まされているか、定期的に起こる頭痛は慢性頭痛の疑いが濃厚です。
慢性頭痛に悩まされている人は意外に多く、全国で16歳以上の人を対象にして行った調査では、全体の25%にも上っていました。慢性頭痛には大きくわけて、次の三つのタイプがあります。
「片頭痛」「緊張型頭痛」「群発頭痛」(片頭痛と緊張型頭痛の両方の症状がある場合は緊張型頭痛に含まれます)
なお、三叉神経頭痛は慢性頭痛とよく間違われますが、原因や現れ方などすべて慢性頭痛と違うので注意してください。
① 時々強い痛みがやってくる場合、『片頭痛』の疑いがあります。
下記のような場合は、『片頭痛』かもしれません。
月に1~2回、多い時は週に2~3回頭痛が起こる。一度頭痛になると、それが治まるまでに数時間はかかる。長い時には3日間くらい続くこともある。
頭の片側、もしくは両側が「ズキンズキン」「ガンガン」「ズキズキ」と脈打つように激しく痛む。その痛みは日常生活に支障をきたすほどである。寝ると楽になる。
吐気がしたり、痛みのピークに吐いてしまうこともある。また、ちょっと身体を動かすだけで痛みが強くなる。横になっていても、身体の向きを変えただけで痛みがます。
頭痛が起こっている時は、音や光に敏感になり、周りがうるさかったり、急にまぶしいところに出たりすると、痛みがさらにひどくなる。
② 頭が締め付けられるように痛む場合、『緊張型頭痛』の疑いがあります。
下記のような場合は、『緊張型頭痛』かもしれません。
ほとんど毎日のように頭痛が起こる。一日中頭が痛いこともあれば、数時間で痛みが治まることもある。
頭全体をはちまきで締め付けられるような痛みである。しかし、我慢できる程度の痛みなので、何もできなくなるほど、日常生活に支障をきたすことはあまりない。
とにかく、やたら肩が凝ったり、首筋が凝ったりして仕方ない。揉んでもらうと少しは楽になる。なんとなく身体全体がだるいこともある。
ときどきフワフワした目眩がある。ぐるぐる目が回るような目眩ではない。しかし、目は疲れる。
③ 目の奥に強い痛みが走る場合、『群発頭痛』の疑いがあります。
下記のような場合は、『群発頭痛』かもしれません。
年に1~2回、激しい頭痛に襲われる。2~3年に1回の割合で頭痛が起こることもある。1回の頭痛は1~2時間で治まるが、それが1~2ヵ月間、ほとんど毎日起こる。
どちらかの目の奥が激しく痛む頭痛で、目の奥をえぐられるように感じたり、ハンマーで頭を殴られるように感じたりする。眠っていて痛みで目が覚めることもある。じっとしていられない。
目の奥が痛んでいる時に、その痛みのある側の目が真っ赤に充血したり、涙がポロポロあふれ出る。痛んでない方の目からは涙は出ない。
頭痛が起こっている期間は、どんな種類のアルコールでも飲めば必ず頭痛になる。期間が終われば、アルコールで頭痛が起こることはない。
チェックが多かったゾーンの頭痛タイプが、あなたの頭痛かも・・・
■ 季節の変わり目に出やすい「群発頭痛」の対処法
■ パソコンやスマホで急増の「緊張型頭痛」の対処法
■ 女性に最も多い「片頭痛」の対処法
いつもとはちょっと違う、激しい痛みやめまいなどを感じたら、我慢しないで病院でまず、診察を受けてみて下さい。
くも膜下出血や髄膜炎、脳血管障害など救急処置が必要な場合や、慢性的な痛みでも脳腫瘍などの可能性があるので、一度受診されることをお勧めします!
片頭痛、緊張型頭痛、群発頭痛の他に、よく訴えのある頭痛として、薬物乱用頭痛や慢性連日性頭痛、後頭神経痛などがあります。
「薬物乱用頭痛」とは、頭痛薬を頻繁に服用し過ぎることで生じる頭痛です。
一般的に、片頭痛や緊張型頭痛に対し、通常の服用回数では頭痛薬が効かなくなってしまい、頭痛薬を必要以上に服用する人に発生しやすく、特に中年女性に生じやすい傾向があります。頭痛外来を受診する人の1割程度は、薬物乱用頭痛だと言われています。
「慢性連日性頭痛」とは、1日4時間以上の頭痛が、月15日以上、3か月以上続くというもので、不登校の原因の一つになっています。
主な頭痛の原因は、慢性化した片頭痛(慢性片頭痛)や緊張型頭痛(慢性緊張性頭痛)です。思春期の子供に多く発症し、心理社会的要因、典型的な例としては、学校での友達や教師、授業といったストレスにより発症すると考えられます。
また、長い間、頭痛薬を服用していた子供や成人の場合は、薬物乱用頭痛が慢性化してしまった可能性が高いです。
「後頭神経痛」の場合、片側の首から後頭部や頭頂部にかけて痛みあったり、耳の後ろ側に痛みあったり、 ビリッと一瞬電気が走るような痛みを繰り返したり、痛みがないときも違和感があったり、痺れ感やチクチク、キリキリ、ズキズキと痛みます。頭痛と似ていますが、神経痛に分類されます。
数秒間の鋭い痛みが数時間から1週間にわたって断続的に続く頭部の痛みは「三叉神経痛」の可能性があります。こちらも神経痛になります。
その他、長年続く片頭痛により、脳内が過敏になり少しの刺激でも痛みを発する「脳過敏症候群」、近年注目され始めた病気で、頭蓋骨内で脳を保護する役割のある脳脊髄液が漏れ出すことで頭痛を発する「脳脊髄液減少症」といったものもあります。
脳脊髄液減少症に関しては、専門の医療機関にて検査や治療を必要とするため、見過ごされてしまうことも多いようです。
「可逆性脳血管攣縮症候群または雷鳴頭痛」といった突然の短時間でピークに達する頭痛もあります。脳の血管が痙攣、収縮をおこすために起こる頭痛です。近年、若い女性の頭痛として注目されています。
ただ、雷鳴頭痛は「くも膜下出血」や「脳出血」「脳梗塞」「脳動脈解離」などで起こる頭痛と同様の症状が現れるため、要検査となります。労作、寒冷刺激、入浴、シャワー、興奮、性交、出産などが引き金になると言われています。
最近では、新しい生活様式でマスクを常用するようになってきたことにより増加傾向にある「マスク頭痛」があります。
片頭痛に対する薬剤として、トリプタンが有名です。このトリプタンにより、かなり多くの患者さんは、この薬で頭痛発作の痛みを緩和することができるようになりました。しかし、それでもすべての患者さんに効果があるわけではないようです。
トリプタンはたしかに頭痛発作によく効くようですが、使用量が多くなると効き目が落ちたり、「薬物乱用頭痛」と呼ばれる状態になってしまうことが多いのです。
トリプタンの欠点は、従来のエルゴタミンや鎮痛剤に比べると、このような薬物乱用頭痛に陥りやすいことです。しかも、早期に陥りやすいうえに、頭痛の程度も強くなりがちです。
このように、ダラダラと毎日頭痛が続いてしまう状態は、薬物乱用頭痛と呼ばれる他、「慢性連日性頭痛」と総称され呼ばれることも多いです。
日本人の頭痛は、緊張型頭痛が非常に多い傾向があるのですが、ジストニア(中枢神経の障害による不随意で持続的な筋収縮にかかわる運動障害)の症状が見られる緊張型頭痛も多いのです。
一方、昔、欧米では、慢性連日性頭痛と慢性緊張型頭痛をほぼ同一視していたという過去があるため、今でも「緊張型頭痛=変容型片頭痛」と解釈されていることもあり、頭痛の医学的な分類上、やっかいな問題となっています。
病院でトリプタンを処方されることが多い場合、是非、服用のし過ぎには注意が必要です。薬物乱用頭痛や慢性連日性頭痛になってしまうと、なかなか頭痛が治りませんし、治せません。長期化を覚悟しての治療になります。
大人に限らず、子供でも、慢性連日性頭痛と診断されることが増えてきていますので、頭痛がでてきたと思われたなら、薬に頼らない治療法を早期に検討することをお勧めいたします。
市販薬の鎮痛成分は、痛みを引き起こす物質、プロスタグランジンを抑え込んで、痛みや炎症、発熱を抑える作用をもちます。
アスピリン、エテンザミド、アセトアミノフェン、イブプロフェン、イソプロピルアンチピリンの5種類に大別されます。
このうち、1種類のみを用いたもの、組み合わせたもの、鎮痛薬の成分にその他の成分を組み合わせたものなど、いろいろな種類があります。
一般に、単一成分のものは、依存性が起こりにくく、比較的安全性が高いとされています。特に、アセトアミノフェンは安全性が高いとされ、子供の解熱鎮痛薬の主成分として使われています。
鎮痛薬には、胃腸障害を起こしやすい成分が含まれているため、使用する場合は空腹時を避け、多めの水で飲むようにした方が良いです。たっぷりの水で服用すると、少ない水で飲んだ時よりも、効き目も早く、効果も出やすいと言われています。
薬は水以外のもので服用すると危険なときもあります。例えば、アスピリンは、コーラやビールで飲むと、吸収が遅れて、効果がでるまでに、時間がかかってしまいます。
また、アスピリンやアセトアミノフェンをアルコールで飲むと、逆に効果が強くなりすぎて危険です。
さらに、多くの頭痛薬にはカフェインが含まれているため、コーヒーや紅茶で服用すると、その量が過剰になりイライラや頭痛を招くことになります。カフェインは依存性が生じやすいため、薬物乱用頭痛の引き金となる危険性もあります。
一般に、鎮痛薬は「早めに飲んだ方がよく効く」と耳にします。それは事実で、とくに片頭痛の場合、痛みが本格化してから飲んだのでは効果は期待できません。しかし、不安の段階で飲んでいると服用回数が増えて、依存性の問題も生じます。
頭痛に有効な漢方薬もあります。五苓散(ごれいさん)と呉茱萸湯(ごしゅゆとう)の同時投与が頭痛に有効という報告もあります。
薬はあくまで頭痛を抑えるためのもので、治すものではありません。頻繁に頭痛に悩まされている人は、市販薬に頼るのではなく、適切な治療を受けれらることをオススメします。
<目でみる痛み・そのしくみと対策 東京大学出版会より引用>
《くも膜下出血》
激しい痛みで、「いつ発症したか」わかるほど、痛み始めがはっきりしているところに特徴があります。
脳は、「硬膜」「くも膜」「軟膜」の3種類の髄膜で覆われています。脳動脈瘤の破裂や先天的な脳血管異常による破裂で、くも膜と軟膜の間に出血が起こるのが「くも膜下出血」です。
突然、後頭部にバットで殴られたかのような強烈な痛みがでます。それは、脳動脈破裂の出血によるもので、くも膜下周辺の神経や髄膜が血液で強く刺激されるために生じます。
頭痛の最中には、吐き気や嘔吐、意識障害が出たり、気を失うこともあります。また、時間が経つと、首の付け根から肩にかけて硬直してきます。
クモ膜下出血は、激しい頭痛が起こってからすぐに(遅くとも1時間以内)治療できるかどうかが、その後の後遺症の大きさを左右すると考えられています。
とはいっても、病院ではまず、CTやMRIといった検査をして画像診断により、頭の中の出血状態や場所、原因などを把握する必要があるため、通常はすぐに手術(開頭手術)とはいきません。
クモ膜下出血が起こる数日前から、耐え難い頭痛に襲われるといった前兆がある人も多いです。
痛みが出てから1時間程度が、その後の症状を左右する猶予ですので、頭を殴られたような激痛と吐気や嘔吐がでたら、すぐに脳神経外科を受診しに行くか、早急に救急車を呼んでください。
《髄膜炎》
頭全体に、特に後頭部に強く痛みを感じ、うなじが硬くなって頭を振ったり、力を入れたり、身体を動かすと更に痛みが増大する頭痛で、風邪の時のような発熱や嘔吐を伴うのが特徴です。
痛みは、頭を締め付けられる感じがする緊張型頭痛によく似ていますが、後頭部の強い痛みと発熱に違いがあります。そして、38~39度近い発熱を伴います。
髄膜炎は、脳の髄膜にウイルスや細菌などが感染し炎症が起こる病気ですが、主に、くも膜と軟膜に炎症が起きて激しい頭痛や発熱が生じます。
ウイルスの感染による「ウイルス性髄膜炎」は、頭痛の程度もそれほど強くなく、免疫力が低下さえしていなければ、軽度であれば自然と治ります。
逆に、細菌に感染した「細菌性髄膜炎」の場合は、激しい頭痛があり、吐気を伴うこともあり、抗生物質の投与などの治療が遅れると脳に障害が起きたり、命にかかわることもあります。
細菌性髄膜炎は、中耳炎や慢性副鼻腔炎などが感染の原因となる場合がありますので、中耳炎や副鼻腔炎に罹っている人は気をつける必要があります。
意識が低下したり、痙攣を起こしたりする場合は、脳炎を起こしている可能性があります。
《脳出血》
脳の血管が破れて血腫(血が一か所に溜まる状態)が発生し、突然、頭痛が起こります。
脳出血が起こってから数分以内に、頭痛は徐々に強くなり、吐気や嘔吐を伴い、手足が痺れて感覚が鈍くなったり麻痺したり、半身がうまく動かせなくなったり、呂律がまわらなくなったり、意識がぼんやりしたり、物が二重に見える(焦点があわない)といった症状が出ます。
高血圧の人に多く見られる病気です。日中の活動している時に発作の起こることが多く、大抵の場合、高血圧が原因です。
高血圧だと、動脈に高い圧力がかかるため、脳の細い動脈血管の弾力性が次第に失われ破れやすくなり、ついには高い血圧に耐え切れず破れます。呂律が回っていなかったり、意識が朦朧としているため、周囲も気づきやすいので、気づいたらすぐに救急車を呼んでください。
《脳梗塞》
脳梗塞は、①脳血管が動脈硬化で厚く狭くなったり血栓ができることにより、脳血管が詰まってしまう「脳血栓」と、②心臓など脳血管以外の血管でできた血栓が血流で脳血管まで流され、脳血管が詰まってしまう「脳塞栓」により発生します。
脳梗塞の場合、頭痛が発生する頻度は低く、痛みも軽い場合が多いので発見が遅れることがあります。ただ、徐々に手足が痺れる、物が二重に見える、言葉が出てこないなどの症状が見られる場合は、脳梗塞の可能性が高いです。
《脳腫瘍》
頭全体、あるいは、一部分に重い感じや鈍痛が続くような慢性の頭痛に、吐気がないのに突然吐いたり、けいれん発作を伴います。このような症状は、腫瘍によって脳の中の圧力が高くなるために起こります。脳腫瘍とは脳にできる腫瘍で、良性と悪性があります。
脳腫瘍の場合も、頭痛が発生する頻度は低いですが、慢性的な頭痛や頭が重い感覚に加え、麻痺や痺れ、視野が狭くなるといった場合は悪性の可能性があります。
頭痛や嘔吐は、脳圧の上昇する早朝に起こることが多い傾向があります。咳をしたり、力を入れたときにも痛むことがあります。
その他の症状は、腫瘍ができた位置によって異なります。例えば、手足に力が入らない、半身が動かせない運動麻痺、呂律が回らない、失語症などの言語障害、視力の低下、視野狭窄、物が二重に見えるなどの視力障害、身体のバランスがとれなくなる平衡障害などです。
腫瘍の大きさや進行具合などを踏まえ、腫瘍の外科的摘出手術、内科的薬剤治療、放射線治療などが検討されます。
《慢性硬膜下血腫》
1~2ヵ月前になんらかの理由で頭部を強く打ったことがあり、頭痛のほかに、足の麻痺や意味不明な言動、認知症に似た意識障害、尿失禁などが現れたら「慢性硬膜下血腫」が疑われます。
慢性硬膜下血腫は、脳から硬膜にいく静脈が外部からの打撲のため途中で途切れ、硬膜とくも膜の間に出血を起こし、そこに血種(血の塊)ができて生じます。
動脈と違い静脈のため、静脈からの出血量が少なく、頭部の打撲後すぐには症状が出ず、1~2か月かけて血が溜まっていき、やっと症状が現れるということになります。
高齢者で脳梗塞の予防薬を服用している場合、本人も覚えていないくらいの頭への軽い打撲でも出血することがあるため、周囲は慢性硬膜下血腫による意識障害を、認知症(痴呆症)と間違えてしまうことも多いです。
そのため、病院を受診することが遅れてしまう危険性が高い病気とも言えます。
《もやもや病》
脳の血管に異常が発生し、画像検査でその異常な血管がモヤモヤした煙のように見えたことから「もやもや病」と呼ばれるようになったようです。もやもや病は日本人に多いと言われ、脳梗塞や脳出血を起こす原因にもなり得ます。
脳には、心臓からの血液が脳へ流れるための内頚動脈という2本の太い動脈があり、脳に伸びている内頚動脈の先端は細くなっています。もやもや病では、その先端部分がさらに細くなって閉塞するため、脳の血流が悪くなります。
内頚動脈の先端の閉塞により血流が悪くなると、血管は血流を補おうとして周りに異常な毛細血管を作り出し、本来なら存在しなかった血管網がつくられます。この血管網が画像検査では、もやもやした煙のように見えるのです。
もやもや病は、「虚血型」と「出血型」に大きく分けられます。虚血型の症状には、頭痛、脱力発作、失神、片麻痺、痙攣などが挙げられます。出血型の主な症状は片麻痺で、脳梗塞や脳出血を起こすこともあります。
男性より女性に多く発症し、10歳以下の子供や、30~40歳代の成人に多く見られます。子供では虚血型がほとんどで、成人では虚血型と出血型が同程度と言われています。子供の慢性的な頭痛の場合、もやもや病を疑ってみても良いかもしれません。
もやもや病の原因はまだ解明されていませんが、遺伝という説もあります。
医療機関では、脳梗塞や脳出血の有無を調べるためのMRI検査や、脳血管の状態を調べるMRA検査、血管内を造影して脳血管の詰まりや状態を調べる脳血管造影検査、脳の血流の状態を調べる脳血流検査などが行われます。
そして、もやもや病と診断されると、治療は主に薬物療法が検討されます。多い治療法としては、血液をサラサラにして血流を良くする血小板薬などが投与したり、抗けいれん薬や鎮痛薬、降圧薬などが用いられます。
薬物療法での治療が難しい場合は、新しい血行路をつくる血行再建術が検討されます。頭蓋骨の側頭部に孔をあけて異なる動脈同士をつなぐ(浅側頭動脈を中大脳動脈へつなぐ)手術や、新しい血管が数ヵ月かけて自然にできるのを促す手術を行います。
《側頭動脈炎》
こめかみ周辺に走る側頭動脈に炎症が起こる病気で、血管が腫れてズキズキする拍動性の痛みが出ます。自己免疫疾患の一つで原因はまだ解明されていません。高齢者に多く発症し、顎の疲れ、発熱、倦怠感、食欲低下、体重減少などの全身の症状を伴います。
《副鼻腔炎》
「副鼻腔炎」による頭痛は、前頭部分や眉間を中心とした顔面の痛み、頭を上げ下げすると痛みが増すのが特徴です。
急性副鼻腔炎の場合には頭痛の発生頻度は高く、慢性副鼻腔炎の場合の発生頻度は低いと一般的に言われますが、もともと「片頭痛」持ちの人においては慢性でも発生頻度は高いです。
なぜなら、慢性の場合でも、片頭痛持ちの人は炎症に弱く、副鼻腔炎の炎症が片頭痛を増幅させて症状を悪化させることが多いからです。
《三叉神経痛》
「三叉神経痛」は、顔面の知覚神経をコントロールする三叉神経に異常が生じ、その感覚領域に針に刺されたような激しく鋭い痛みが生じます。季節の変わり目に発症しやすく、口を開けたり冷たい風に当たるなどの刺激が誘因になります。
痛みの起こる部位によっては、「群発頭痛」に似た激しい痛みが起こります。ただ、三叉神経痛の場合、頬から顎にかけての片側に起こることが多く、少しの刺激でも痛みが酷くなるので触られたくない感じの痛みです。
水痘ウイルスによって起こることもあります。
《後頭神経痛》
「後頭神経痛」は、頭の後ろに走っている大後頭神経、小後頭神経、大耳後頭神経という3本の神経に生じ、キリキリと刺すような痛みが時間をおいて繰り返し起こる神経痛です。
首の筋肉の緊張や、首の骨(頚椎)の異常による神経圧迫などが原因と考えられています。三叉神経痛と同様、水痘ウイルスによって起こることもあります。
《脳脊髄液減少症(低髄液圧症候群)》
脳や脊髄は脳脊髄液(髄液)という透明な液体に浸かっています。脳脊髄液は常に生成されていますが、その周囲を硬膜で覆われおり一定の圧を保っています。
「脳脊髄液減少症」では、この髄液圧が何らかの理由で圧が低下すると、脳の血管や末梢神経、硬膜に対する圧力に微妙な変化が生じ、頭痛をはじめ、目眩、首の痛み、吐き気、視力障害などの症状が現れます。
頭痛は立っている時がひどく、横になると軽減します。また、痛みには日内変動があり、起床時が最もひどく、午後になるにつれて軽くなっていきます。
《高血圧》
重症の高血圧では、頭蓋内の圧が高くなる早朝に後頭部や前頭部の頭痛が起こり、吐き気を伴うこともあります。また、急激に血圧が上がる時も、内圧で脳の動脈が押し上げられて、片頭痛のような血管拡張性の頭痛が生じることがあります。
ただ、頭痛は高血圧の人すべてに出るわけでなく、多くは後頭部が重い程度の人が多いようです。
《労作性頭痛》
水泳やランニングなど激しい運動の後、頭痛が起きることがあります。頭部の血管の拡張や、興奮によるアドレナリンの分泌とかかわりがあると考えられています。性行為に伴う頭痛は、頻度は低いものの男性にたまに見られます。興奮による血圧の上昇が原因とされています。
脳出血や脳腫瘍などによる頭痛も、激しい運動や性行為が引き金になることがあるので、高血圧の人は特に注意が必要です。
《うつ病頭痛》
うつ病でも「緊張型頭痛」に似た頭痛が現れることがあります。
代表的な頭痛は「片頭痛」「緊張型頭痛」「群発頭痛」「薬物乱用頭痛/慢性連日性頭痛」ですが、その他にもいろいろな頭痛タイプがあるのをご存知でしょうか。
多くの場合は、片頭痛や群発頭痛、薬物乱用頭痛(慢性連日性頭痛)と併発する頭痛です。
《一次性穿刺様頭痛》
目の周りや頭の横、頭のてっぺん辺りに針で刺したような一過性(数秒間)の痛みがたびたび起こります。片頭痛や群発頭痛持ちの人によく見られる頭痛です。
《一次性咳嗽(さいそう)性頭痛》
咳込んだり、力んだりしたときに誘発される突発性の頭痛です。多くは40歳以上の人に見られ、頭の両側に1秒~30分程度の痛みが起こります。多くは、他の病気が原因で発症すると言われています。
《一次性労作性頭痛》
運動によって誘発される頭痛です。この頭痛は、暑い気候のときによく発症しますが、片頭痛と診断され治療されることがほとんどです。
《性行為に伴う頭痛》
この頭痛の出現するタイミングにより「オルガズム前頭痛」と「オーガズム時頭痛」に分けられます。男性にも女性にも起こる頭痛で、通常1分~3時間程度続きます。
《睡眠時頭痛》
入眠してから3時間後くらいに起こる頭痛です。頭が痛くて目が覚めてしまうことがあります。頭の両側に鈍痛が起こることから始まり、頭の前から横、あるいは全体が痛むことが多いです。持続時間は15分~3時間程度で、50歳以上の人に多く見られます。
群発頭痛と誤解されやすいですが、群発頭痛のような目の充血や涙を伴わず、片頭痛のような吐気や光過敏、音過敏といったこともないのが特徴です。
《中華料理店症候群》
料理に入っている化学調味料の摂り過ぎにより、頭痛と顔面の紅潮などがおこり、気分が悪くなりますが、しばらくすると自然に回復してきます。
《貨幣状頭痛》
頭の表面の頭痛で、痛みは2~6cm程度の円形や楕円形の範囲に起こります。
《入浴頭痛》
お風呂に入った時だけに起こる激しい頭痛です。片頭痛として治療されることがほとんどです。
《チューイングガム頭痛》
ガムをかんだ時におこる頭痛です。ガムに含まれる甘味料のアスパルテームが関係していると言われています。緊張型頭痛として治療されることが多いです。
《シャルドネ頭痛》
赤ワインによる頭痛もありますが、白ワインで誘発される頭痛をシャルドネ頭痛と呼びます。
まだまだ、いろいろな名前のついた頭痛があります。頭痛でお悩みの方は一度きちんとした検査を受けてみてください。
西宮甲東園整体院HALでは、どの頭痛に対しても、主に頭蓋骨の調整を行います。
もちろん、背骨、肩甲骨、首、肋骨といった部分も調整はします。
片頭痛の多くは、頭蓋骨の縫合部分(頭の骨と骨のつなぎ目)が異様に固い傾向があります。この固い部分を解除することで、頭痛の発症頻度を徐々に減らしていき、改善に導いていきます。
緊張型頭痛に対しては逆に、頭から下の骨格を調整することを主とした上で、頭蓋骨も調整するといった流れになります。肩や首、背中と言った筋肉の緊張をまず先に解消することで、改善を図ります。
群発頭痛に対しては、頭の後ろの後頭骨と眼の横(こめかみ)の蝶形骨が結合する蝶形後頭底結合部、および側頭骨を重点的に調整します。
頭蓋骨をゆるめ、筋肉をゆるめ、頭蓋骨内に満ちている脳脊髄液の流れをスムーズにさせ、ホルモンバランスを整え、血液の流れが整えば、片頭痛をはじめ、自律神経系の頭痛であっても改善していきます。
肩こりによる頭痛であれば、すぐに改善が図れますが、慢性的な頭痛になると回復までには時間がかかり、簡単ではありません。
もし、どこへ行っても一向に良くならないとお悩みなら、是非、西宮甲東園整体院HALへお気軽にご相談ください。
頭痛の程度や経過年数にもよりますが、4~8回ほどの施術で改善がみられると思います。
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